高度化、多様化する食と健康の諸問題に取り組みます
食物栄養学専攻は、「食品品質分野」「生体機能分野」「栄養管理分野」の3分野で構成されています。
食品学、栄養学の教育?研究は、農学系の大学院でも行われていますが、本専攻では、あくまでも人間生活の側に立って、食品と人の栄養?健康を研究します。食品成分の特徴を把握し、それを摂取したときの人体の応答?代謝を研究するとともに食と栄養を幼児から高齢者まで、個人あるいは集団の人間生活全体としてとらえ、その栄養管理、指導方法を、総合的に研究するのが特色です。
- 食品品質分野
- 安全で良質な食品の供給を確立するために、食品の分析と品質評価などを研究します。
- 生体機能分野
- 食事による健康増進と疾病予防を図るため、食品成分の栄養?生理機能を明らかにします。
- 栄養管理分野
- 小児から高齢者までのライフサイクルの各ステージにおいて、適切な食事摂取および食事サービスはいかにあるべきかを追求します。
アドミッション?ポリシー(入学者受け入れ方針)
食物栄養学専攻は、高度化?多様化する食と健康の諸問題に取り組み、健全で快適な人間生活の実現を目指して、食に関連する種々の職場において、専門的能力を活かして活躍できる人材の育成を目標とする。
この目標にふさわしい次のような学生を受け入れる。
- 行政、学校、病院等において指導的、管理的な知識?技術を身につけたい人
- 食品産業において、消費者の立場で食品の品質や安全性などを判断し、解決できる知識?技術を身につけたい人
- 栄養士養成系大学の教育者?研究者、特に実験?実習の指導ができる知識?技術を身につけたい人
カリキュラム?ポリシー(教育課程編成方針)
本専攻は、開設科目を「食品品質」、「生体機能」、「栄養管理」の3分野として、分野横断的な履修を必修とする。さらに3分野に共通して「基礎科目」と「共通科目」を開講する。
- 有用微生物や食品成分?物性による健康機能を解明するため、食品構成成分や調理加工特性、人体への機能性や作用などに関わる科目を配置した食品品質分野。
- エネルギー代謝などに関わる酵素群の調節機構や非栄養成分による生体調節機構、遺伝的要因の関与による個人差に応じた栄養学(テーラーメード栄養学)についての最新の知見、および高度な知識?技術を習得できる生体機能分野。
- 各年代における個人?集団の栄養を人間生活全体としてとらえQOLの向上をめざして、臨床あるいは栄養教育など実践的な栄養管理?指導方法に関する科目を配置した栄養管理分野。
さらに必要に応じて、他専攻および他大学院の授業科目を履修することができる。以上の教育課程を履修し、「特別研究」として修士の学位論文を必修とする。
教育課程表

担当教員
食品品質分野
名前 | 菊地 和美 教授 |
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所属 | 人間生活学研究科 食物栄養学専攻 |
主な担当科目(大学院) | 食品品質学特論Ⅲ、食品品質学演習Ⅲ、食物栄養学総合講義、食物栄養学研究法、特別研究 |
研究分野 | 複合領域、生活科学、食生活学 |
研究キーワード | 食品と調理、調理科学 |
研究課題 | 1 北海道米および米粉に関する調理科学的研究 2 北海道産小麦に関する調理科学的研究 |
生体機能分野
名前 | 中河原 俊治 教授 |
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所属 | 人間生活学研究科 食物栄養学専攻 |
主な担当科目(大学院) | 生体機能学特論Ⅰ、生体機能学演習Ⅰ、食物栄養学総合講義、食物栄養学研究法、特別研究 |
研究分野 | 食品機能学 |
研究キーワード | ペポカボチャ種子、生体調節 |
研究課題 | 1 食用カボチャ種子の生理機能(2012-14年度北海道総合研究機構重点研究課題) 2 北海道産食品素材の生活習慣病等抑制に関する生理活性物質の探索-新品種ストライプペポ種子等の利活用(平成28-29年度私学事業団学術研究振興資金採択課題) |
名前 | 原 博 教授 |
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所属 | 人間生活学研究科 食物栄養学専攻 |
主な担当科目(大学院) | 食物栄養学概論、生体機能学特論II、生体機能学演習II、食物栄養学研究法、特別研究 |
研究分野 | 食品栄養学、食品機能学、消化管生理学 |
研究キーワード | 食物繊維、フラボノイド、消化?吸収 |
研究課題 | 1 難消化性糖質の健康維持?疾病予防作用 2 食品微量成分の消化?吸収と体内動態 |
名前 | 三田村 理恵子 教授 |
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所属 | 人間生活学研究科 食物栄養学専攻 |
主な担当科目(大学院) | 生体機能学特論III、生体機能学演習III、食物栄養学総合講義、食物栄養学研究法、特別研究 |
研究分野 | 食生活学 |
研究キーワード | 日本型食生活、グリセミックインデックス(GI)、ビタミンD |
研究課題 | 1 日本型食生活が排便やメタボリック系遺伝子に与える影響 2 わかめの健康機能に関する研究~食後血糖値に与える影響~ 3 血清25ヒドロキシビタミンD濃度とビタミンD摂取量との関連 |
栄養管理分野
名前 | 小山田 正人 教授 |
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所属 | 人間生活学研究科 食物栄養学専攻 |
主な担当科目(大学院) | 公衆栄養学特論Ⅰ、公衆栄養学演習Ⅰ、栄養管理学特論Ⅲ、栄養統計学概論、食物栄養学総合講義、食物栄養学研究法、特別研究 |
研究分野 | DOHaD教育、ヘルスプロフェッショナル教育(栄養学教育)、病理学、公衆衛生学 |
研究キーワード | DOHaD、ヘルス?リテラシー、スポーツ栄養、ヘルスプロフェッショナル教育 |
研究課題 | 1 女子大学生のDOHaDに関する認識についての質問票調査 2 DOHaDヘルスリテラシーに関する客観的評価法の共同開発とそれを用いた国際比較 3 ヘルスプロフェッショナル教育における DOHaD モデルカリキュラムの提案 4 ヘルスプロフェッショナルとしての管理栄養士を養成するための教育カリキュラム創成と教員人材の育成 5 スポーツ栄養 |
名前 | 隈元 晴子 准教授 |
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所属 | 人間生活学研究科 食物栄養学専攻 |
主な担当科目(大学院) | 栄養管理学特論Ⅲ |
研究分野 | 栄養教育 |
研究キーワード | 食教育、食習慣、食行動、食と環境 |
研究課題 | 1.子どもの料理体験と食知識?食態度?食スキルの関連についての研究 2.子どものストレスおよび食体験が食事摂取状況や自己効力感,自己肯定感に与える影響についての研究 |
授業内容(シラバス)
本専攻を修了する学生に求められる資質
本専攻では、次のような修士課程の修了像を想定している。
- 行政、学校、病院等において指導的、管理的立場に立つ管理栄養士に必要とされる知識?技術を習得した人材。
- 食品産業において、消費者の立場で食品の品質や安全性などを判断し、解決できる技術者?研究者に必要とされる知識?技術を習得した人材。
- 栄養士養成系大学の教育者?研究者、特に実験?実習の指導ができる教員に必要とされる技術?知識を習得した人材。
- 栄養教諭専修免許を取得し教育現場で活躍できる人材。
修了生からのメッセージ
